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SiCについて


SiC(シリコンカーバイド)について


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SiCとは、Si(シリコン)とC(カーボン)が1:1で結合した化合物で、シリコンカーバイドや炭化珪素とも呼ばれています。一般的にはセラミックスの範疇に入る焼結体のSiCが知られていますが、ここで説明するのは単結晶のSiCです。

その単結晶SiCは、半導体としての優れた電気的特性からインバータ素子として注目されており、自動車や家電のキーパーツとして注目され、各メーカーさんは開発に力を入れています。また、最近ではウェハ上にグラフェンを作る発表も増えています。

単結晶のSiCは200種類以上の結晶形があるといわれていますが、一般的には次の種類の物が流通しています。
  • 4H-n
    • 積層構造が4回対称の結晶に窒素(N)がドーピングされている
    • 茶色
    • パワーデバイスとしての用途
  • 6H-n
    • 積層構造が6回対称の結晶に窒素(N)がドーピングされている
    • 緑色
    • GaNを用いて作られる青色発光ダイオード
  • 6H-SI/4H-SI
    • 不純物をドーピングせずに作成され、半絶縁性
    • 無色透明
    • GaNを用いて作られる高周波用のパワーデバイス
※数字に続く「H」は、ヘキサゴナル(六方晶)を意味する
※これ以外にも15R(菱面体)や3C(立法晶)などがある


弊社は、加工を主たる業務としているので、半導体としての説明は省略させていただき、加工対象としての説明とします。

半導体としての説明は次のサイトがおすすめです!
新規半導体(SiC,GaN)のパワーエレクトロニクスへの展開


SiCは、非常に硬い材料として知られており、ダイヤモンドを15とする新モース硬度で13です。この硬さが加工を難しくしており、用いる加工用の材料もダイヤに限られ、更に時間もかかります。
硬さに加え非常に脆い部分もあり、乱雑に扱うとすぐに割れてしまうので注意しないといけません。

この硬い特性から研磨材などに利用される事が多く、シリコンインゴットの切断などにも利用されています。一般的にはグリーンカーバイド(GC)と呼ばれ研磨紙などで見ることがあると思います。

ここで、SiCの主な特徴を整理してみます。
  • 硬い
    • 新モース硬度13 (ダイヤモンドは15)
  • 熱に強い
    • 1500~1600度まで安定
  • 化学的に強い
    • 酸にもアルカリにも強い (エッチングには、500度のKOHを用いる)
  • 熱が伝わりやすい
    • 単結晶の熱伝導率は400W/m・Kもあり、金属の銅と同等。
  • 熱膨張が小さい
    • 他のセラミックスと同様に熱膨張率が小さい。
材料としてみた場合、非常に魅力的に見えるこの特徴は、加工屋にとっては苦労させられる特性です。こんな厄介なSiCですが、弊社では、外周研削から研磨まで行っており、次に各工程でのポイントについて説明します。
  • 外周研削
    • 自社で開発した装置を使用
      • 指定された方位と角度を自由に設定できる
      • 省スペース
    • オリフラ加工が可能
  • スライス
    • 遊離砥粒によるスライス
      • 何十時間もかけソリや厚さのバラツキが無いように切断
    • 歩留まりを考慮した厚さに仕上げる
  • 機械研磨
    • ダメージが最小になるように鏡面に仕上げる
    • 厚さのバラツキを抑える
  • CMP(化学的機械研磨)
    • 表面に分子ステップが観察できる(on-axisの場合)
    • 面方位による最適なレシピや研磨材を使用(カーボン面on-axisもOK)
SiCは結晶方位によって違う性格を持っており、スライスから研磨までその方位によって最適な方法を選択して加工します。また、研磨においてはダメージが残っていると次の成膜工程で不具合が発生するので、ダメージの無い状態に仕上げるのが重要です。(ダメージの有無はKOHエッチングによって確認できる)

弊社では、加工のテストに使えるレベルのインゴットを製造しているので、様々な条件でのテストが可能で、その蓄積されたノウハウが高度な加工を可能にしています。